外資系金融マンの読書ブログ

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働きたくない人は、なぜBI賛成の声をあげないのだろうか

強迫観念のように残業を嫌がる人たちは、そのエネルギーをBI推進に使うべき

残業を嫌がる人たち

はてなブックマークの利用者層を見ると、残業は好きですか?と聞かれたとき、好きだと答える人はあまり多くなさそうだ。

しかし、これは普遍的な価値観ではない。

金融業界では、超長時間労働かつ残業代なしの外資系企業と、長時間労働かつ残業代ありの日系企業がある。

日系の金融機関に勤める人の中には「残業は通常業務よりも時給が高いからコスパが良い」という考え方を持っている人がちらほらいる。

「約束の飲み会まで少し時間があるから、それまでオフィスにいて残業代をもらおう」という人が珍しくもないのである。

つまり、好き好んで残業をしているたちもいるということだ。彼らの考え方が良いかはともかくとして。

過労死に対する批判もそうだ。

交通事故や受動喫煙による死亡と比べて、過労による死亡には極度に批判が集まる。

殉職には遺憾に加えて称賛があるのに、過労死が讃えられているところは見たことがない。

長時間労働による労災は、その他の死亡事件・事故と比べて大きく取り上げられることが多いが、個人的には受動喫煙も対して変わらない重大問題だ。(それにもかかわらず、受動喫煙は五輪開催で他国から圧力を受けるまではそれほど問題になっていなかったように思う。)

私がベーシック・インカムに賛成する理由

肯定的な理由と否定的な理由が1つずつある。

後者がわかりやすいと思うのだが、年金や生活保護といったわかるようでわからない仕組みが厄介に思えるからた。

これらはともに文化的な生活を保障するための制度だが、所得再分配の恩恵を受ける側にむしろ不平が多いように見える。

年金のシステムにマイナーチェンジがあるたびに、大勢の人びとが年金について一喜一憂する。非常に多くのエネルギーが無駄になっいると思う。

若手(私も含まれるかもしれない)は、もらえるかどうかわからない年金のためにお金を払い続けている。多くの老人は、若手社会人に生活を支えてもらっているにもかかわらず、感謝をする気配も見せない。

生活保護も同じだ。生活保護の受給者が社会にありがたみを感じながら生きているケースを私は知らない。もっとも、生活保護受給者にはメディアを通してしか触れたことがないので、多分に誤解もあるだろうが。

確かに、生活を保障してもらうのは憲法レベルで認められた権利ではあ。しかし、保証してもらっている側が保障してもらって当然だという態度をとるのは、自ら「お客様は神様だろ?」と主張する客に通じるものがある。

こんなシステムは撤廃したほうが合理的ではないだろうか。

もう一方の理由、肯定的なほうは労働に対する考え方だ。

ブコメでときどき、私が長時間労働に賛成しているかのように書かれていることがある。コメントをいただけるのはとてもうれしいことだが、せめて、記事を読んでいただきたい。

私は長時間労働には賛成していないし、どちらかといえばむしろ「働きたくない人は働かなくていい」と考えているタイプだ。私個人は働きたくないわけではないので、好きで長時間労働をしているだけである。

働きたくない人が自由に仕事をやめられる世の中というのは素晴らしいと思う。

あとは好きなことをしたりNPOに関わったりしながら、収入を底上げしつつ人生を満喫すればいい。

そのような生き方を実現するための第一歩にBIがあると思うので、私はBIに賛成している。

昨日書いた記事に対する補足

昨日書いた記事は思っていた以上の反応があったので、書き溜めたこの記事に補足を追記したい。

もともとは「長時間労働の金融機関が停滞し、労働時間が比較的短いIT企業が成長している」という点に疑問を感じて書いた。

働くのが好きな人のほうが仕事ができるのはある意味当然だし、結果として労働市場で歓迎されるようなハイスキルな人材は超長時間労働の経験があることが多い。

しかし、会社として成長してるのは従業員のスキルと給与を上昇させる会社ではなく、質を犠牲にしてでも人員拡大を続ける会社だったのだ。1人あたりの収益が下がっても、人数がそれ以上に増えれば収益が上昇するのは自明である。

もし、人員拡大による成長が持続可能ならそのほうがいい。

ただ、先日のA社(実在するかどうかは想像におまかせするが)のような方針の成長は持続可能ではないのかと思っている。*1

だからこそ、今後注目したいと考えているのである。

残業を批判したり、働きたくないと主張している人たちへ

そのエネルギーをBI導入に向けてみてはいかがだろうか。

ベーシック・インカムは、まだ実験的なシステムではあるものの、取り組む価値は大いにあるシステムだと思う。

残業に対する批判はとても大きい。批判する人たちは非常に大きなエネルギーをもっている。

そのエネルギーをBI導入のために使えば、もっと生産的なのではないかと思えてならない。

*1:もしくは、人材に投資してきた自社を正当化するために、人材の質を落として成長する企業の失敗を無意識に望んでしまっているのかもしれない。