外資系金融マンの読書ブログ

外資系金融マンの読書ブログ。読んだら3倍考えるビジネス書評ブログ出張版。読書の要素はあまりない。

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That's how knowledge works. It builds up, like compound interest.

読書をしていたらものすごい勢いで営業された

よくある「仕事の47%がなくなる」ネタか、と思って読み始めたらRPAを絶賛する本だった

三行サマリ

  • 大型マクロであるRPAによって、多くの業務が効率化されていくだろう

  • RPAは仕事を奪うのではなく、ヒトをクリエイティブな仕事に集中させる

  • だから弊社のRPAを導入してね

RPAとは

有名度でいえば中の下くらいのバズワードであるPRAは、Robotic Process Automationの略。直訳するならロボットによる自動処理くらいになるだろうか。

ただし、ロボットという単語でイメージされがちな産業用の多関節ロボットなどとは異なり、ソフトウェアのことである。

したがって、「自動処理用ソフトウェア」くらいのほうがこなれた訳になるかもしれない。

ルーチン処理を覚えさせて自動化する、いわゆるマクロのことである。

PRA革命の衝撃に衝撃を受けた

さて、RPAが革命を起こすらしいから読んでみたのだが、内容は拍子抜けだった。

ひたすらRPAを絶賛する内容であり、「大規模システムよりも簡単!」「こんなに楽になりました」式にものすごい勢いでよい内容が書いてある。

紙の本換算で十数ページも読んだころには、「やたらと絶賛されていて悪いことが一切かかれていないけど、これじゃあまるで雑な営業じゃないか。どんな人が書いているんだ。」と思えてきた。

著者名でググってみたら、案の定RPA導入支援の会社の創業者だった。まるで営業どころか、真っ向から営業だった。

むろん、直接的に自社の宣伝をしているわけではないが、ひたすらRPAを絶賛して導入を勧めているのは事実である。

私は、タイトルを見て「どちらかといえば勉強になりそう」と思ったらすぐに買うことにしている。

読むスピードにはある程度自身があるし、つまらなかったり難しすぎたら途中でやめてもいいからだ。まあ、今回はやや裏目に出たが。

現場のオートメーションにはまだまだ課題がある

この本を読んでみると、いかに職場のIT化が進んでいないのかのイメージがしやすい。

営業のための本だからだろうけれど、強調されている点は「すぐに導入できる」や「使い方がわかりやすい」といった点ばかりだ。

おそらく著者がいままで営業したときにそういった営業文句が刺さったのだろう。裏を返せば、今までのシステムは「すぐには導入できない」や「使い方がわかりにくい」といった不満があったということになる。

確かに、金融機関にもBloombergを一瞬で使いこなす人はいない。苦戦しながら覚えるものだ。

おそらくほかの業界でも、SIerの口車に乗って高額なシステムを導入しては見たものの、うまく使いこなせないというケースが多いのだろう。

こう考えてみると、AIに置き換わるなんていわれはするものの、置き換えてから使われるようになるまでにはだいぶん時間がかかりそうな気がしてくる。

無人レジの使い方を説明する店員が常駐しているような、少し滑稽な構図にちょうど良く似ている。